・2019年LPGAツアー公式戦の第1戦『ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ』茨城ゴルフ倶楽部・東コース(6,560ヤード・パー72)
今季国内ツアー初参戦の渋野日向子選手が、首位で並んで出たペ・ソンウ選手とのマッチレースを制し、通算12アンダーで令和初のメジャーチャンピオンに輝きました。
獲得賞金は2400万円。3年シードも獲得し、女子ゴルフ界にまたニューヒロインが誕生しました。
2位となったペ・ソンウ選手は1打差の11アンダー。3位は通算7アンダーの穴井詩選手が入り、連覇を狙った申ジエ選手は通算イーブンパーの16位に終わった。
渋野日向子、初日からの成績
ワールド・サロンパス・カップ 初日。
渋野日向子は1アンダーの11位タイ。ペ・ソンウが5バーディー、1ボギーの68で首位に立ち、1打差2位に昨年覇者の申ジエ、佐伯三貴、笠りつ子、いずれもツアー初勝利を狙う23歳の柏原明日架、22歳の三ケ島かな、21歳の大出瑞月が並んだ。
1H | 2H | 3H | 4H | 5H | 6H | 7H | 8H | 9H | OUT |
パー5 | パー3 | パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー4 | パー5 | パー36 |
〇 | ー | ー | ー | △ | ー | △ | ー | 〇 | 36 |
10H | 11H | 12H | 13H | 14H | 15H | 16H | 17H | 18H | IN |
パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー5 | パー4 | パー3 | パー5 | パー36 |
ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | 〇 | 35 |
ワールド・サロンパス・カップ 2日目。
ペ・ソンウが70で回って通算6アンダーで首位を維持。渋野日向子は68で回り、1打差の2位につけた。また、ともに11位から68で回ったのは、19歳のアマチュア、吉田優利。前週優勝の勝みなみは体調不良でラウンド前に棄権。
1H | 2H | 3H | 4H | 5H | 6H | 7H | 8H | 9H | OUT |
パー5 | パー3 | パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー4 | パー5 | パー36 |
ー | ー | ー | ー | 〇 | 〇 | ー | ー | ー | 34 |
10H | 11H | 12H | 13H | 14H | 15H | 16H | 17H | 18H | IN |
パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー5 | パー4 | パー3 | パー5 | パー36 |
ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ◎ | 34 |
ワールド・サロンパス・カップ 3日目。
首位から67で回ったペ・ソンウと通算11アンダーで首位。ツアー未勝利の20歳、渋野日向子が66をマークして首位に並んだ。
1H | 2H | 3H | 4H | 5H | 6H | 7H | 8H | 9H | OUT |
パー5 | パー3 | パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー4 | パー5 | パー36 |
〇 | ー | ー | 〇 | 〇 | 〇 | ー | ー | 〇 | 31 |
10H | 11H | 12H | 13H | 14H | 15H | 16H | 17H | 18H | IN |
パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー5 | パー4 | パー3 | パー5 | パー36 |
ー | ー | 〇 | ー | ー | ー | ー | ー | ー | 35 |
ワールド・サロンパス・カップ 最終日。
渋野日向子は、出だしボギーが先行しましたが、直ぐにバーディを奪うバウンスバックで前半は2アンダー。後半は1ボギーでこの日71回り、通算12アンダーで優勝。ペ・ソンウは16番でダブルボギーを打ってしまい失速。
1H | 2H | 3H | 4H | 5H | 6H | 7H | 8H | 9H | OUT |
パー5 | パー3 | パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー4 | パー5 | パー36 |
△ | 〇 | ー | △ | 〇 | ー | ー | 〇 | 〇 | 34 |
10H | 11H | 12H | 13H | 14H | 15H | 16H | 17H | 18H | IN |
パー4 | パー4 | パー4 | パー3 | パー4 | パー5 | パー4 | パー3 | パー5 | パー36 |
△ | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー | 37 |
渋野日向子の使用クラブ
ピンと用具契約を結ぶ渋野選手は、今大会で平均飛距離253ydをマークしたドライバーなど、ウッド系は3月中旬からG410シリーズでそろえている。
4日間のパーオン率は72%とキレが目立ったアイアンは昨季からi210。ハンドダウンの強いアドレスのため、ウッド、アイアンともにライ角は標準よりフラットに調整している。
「もともと苦手だった」というパターはシグマ2 アンサーを使用。「66」をマークした第3ラウンドでは何度もロングパットを決め、4日間の平均パット数は28パットで全体の5位。今季9試合に出場してトップ10入りは3回。パッティングが好調でパーオンホールの平均パット数は1.7563で1位としている。
”微笑みの天使” 渋野日向子
LPGAツアー初優勝を公式戦で飾った選手は、史上13人目。また、渋野日向子選手は、20歳178日ということで、今大会最年少優勝となります。
ほかにも、彼女に好感を抱くのは、見る人が幸せになるような、くったくのない笑顔。このプレースタイルから”微笑みの天使”と称されています。
渋野さんは、「笑うようになったのは、去年から。高校まで喜怒哀楽をすぐに出してしまった。」
「以前から考えていたんです。ステップ・アップ・ツアーへ出場した時など、感情をあらわにするとスコアを落とす傾向があって…。気をつけていたら、だんだん笑顔でプレーができるようになった。トラブルでも、笑っていれば、何とかなるかなぁと思ったからです」
「今回、特に気をつけたのが感情面。ミスをしてもイライラしない。表に出すと、ボギーやダブルボギーにつながります」と”笑う門には福来る”を地でいきました。
また優勝会見で、今日はどんな日?と聞かれ、「生まれて一番うれしいのかなぁ。最終プロテストで合格した時よりもうれしい。だけど、去年のホールインワンの方がうれしかったかもしれない」とジョークも上手い。
ちなみに、このホールインワンは「アース・モンダミンカップ第1日」のこと。その時の副賞は600万円で、今回はその4倍の賞金なのですが・・・
今回の勝因は?という質問にも「やっぱり、笑顔じゃないでしょうか。公式戦で日本人選手が優勝したのも久しぶりなんですね。だけど、私で大丈夫ですかね?」とギャラリーに笑いを誘いました。
大観衆の前でも堂々たるコメントです。プレースタイルと共に面白い選手です。
”微笑みの天使 ”渋野日向子。これから更に注目されるでしょう。